制作:SCRAP
あなたは、ある小学校の5年生。
授業中、不意に激しい腹痛に襲われてしまった。
「せ、先生、トイレ行ってきていいですか?」
恥ずかしかったが、勇気を振り絞って僕は言った。
「えっ!? アイツもしかして」
そんな空気に包まれた教室。あちこちからクスクス笑う声が聞こえた。
でも、笑われても漏らすよりマシだ。
その時だった。窓際のアイツも手を挙げた。
「せ、先生、僕も行ってきていいですか?」
クラスで一番目立たないアイツだ
いや、一番は僕か。アイツも腹痛に苦しんでいたなんて……。
「なんだお前ら! さっさと行ってきなさい。チャイムが鳴るまでに戻って来るんだぞ!」
先生の言葉で立ち上がった僕ら。
冷静に。変に勘繰られないように。それでいて大急ぎで行くぞ。
「急ごう。チャイムが鳴るまでに戻らないとみんなに冷やかされるぞ」
「ど、どこのトイレに向かってるの?」
「職員室の奥だ! あのトイレならこっそり入れる!」
「でもあそこは使うのは禁止のはずじゃ?」
「……大丈夫だ! いこう!!」
勇気を振り絞った僕らの物語が始まった。
そのトイレにはとんでもない仕掛けがあるとも知らずに……!